医療事務レセプト点検の請負業務の特徴
レセプト点検の請負業務とは
医療機関は診療報酬を主な収入源として病院経営が行われています。
月末なると、当月の診療内容や費用を集計し、各患者ごとに診療報酬明細書(レセプト)を作成し、翌月の10日までに、診療報酬請求書と合わせて、審査支払機関へ提出し請求する必要があります。
適用される保険の種類も多く、月末から翌月10日までの限られた期間で、正確に作業を行うことが要求されるので、病院内の職員だけでは間に合わず処理しきれないケースも少なくありません。
レセプト点検の請負業務は、このような現状をカバーするために、各医療機関からレセプトの点検に特化して仕事を請け負うという職種になります。
短期集中で締め切りがあり、大切な情報を扱うので、責任感がないとできない仕事といえます。
医療事務業界での長年のキャリアと人脈が活かせる
医療事務業界で十数年に渡る長いキャリアがある方は、今まで積み上げてきた経験と人脈を活かして 医療機関からレセプト点検を請け負ったり、病院の設立から事業運営に至るまでコンサルティングを行い、個人で仕事を続け、将来的に独立開業することも不可能ではありません。
但し、レセプト点検など熟知していて高い技能があるからといって、すぐ独立開業できるわけではなく、最初は紹介業者などを利用して仕事を受注することから始めるのが無難です。
その理由は、人脈が医療業界において必要で、全く無い場合は、容易に参入させてもらえない事情があるからです。
なので、医療事務の請負で個人で会社を開業するには、確かなスキル・経験・人脈が必要になります。
レセプトの繁忙期は毎月、月末〜10日!
1ヶ月単位でレセプト点検は行いますが、当月集計したデータは翌月の10日までに提出する必要があります。
マンパワーに問題がない小さな病院は大丈夫ですが、大きな病院になるとレセプトの処理枚数も膨大になり、院内の職員だけでは10日の提出に間に合わなくなります。
なので、請負できる個人にレセプト点検の仕事依頼が入ってきますが、10日の提出日前3〜4日間は毎日のように深夜業や徹夜で業務にあたる場合もあります。
仕事は請負先の病院に合わせるのが原則
個人で仕事を請け負う場合、あらゆる地域の医療機関などから依頼が舞い込みます。
当然、作業はクライアントの院内で行うことになるので、遠方の場合は交通機関や車で片道2〜3時間以上かかることも珍しくありません。
このように職場が広範囲で、レセプト業務の繁忙期間とも重なり、この時期は深夜や明け方まで仕事をすることも多くあります。
また、クライエントからの請負内容もあらゆる要望に対応する必要があります。
- レセプト点検のみ業務を行う場合。
- 入力からレセプト業務を行う場合
- 医療機関内でネットワークの構築を行う場合。
仕事を行う場合、対応する内容は同じでも、病院それぞれのやり方や考え方があるので、各病院に合わせて仕事を行うようにすることが重要になります。
責任ある仕事でやりがいも
請負での仕事は精神的にも体力的にも非常に大変な場合もありますが、信頼されて仕事を託され責任感を持って仕事に取り組めることが、やはり一番のやりがいに繋がってきます。
レセプト業務では、患者さんやクライエントである病院内の重要な個別情報を扱うことになり、点検業務はクライエントの医業経営にも影響する仕事になります。
このような患者個人のプライバシーや病院経営に関わる仕事を任されるのは、当然責任がかかってきますが、これは信頼されているからこそとも言えるので、そのことが請負を行う上で大きなやりがいにもつながります。
実際、全ての仕事に期限があり、必ず間違いなく完了させるという責任感がなければ、続けていけない仕事であることは間違いありません。
また、レセプト点検の仕事は、通常一人で黙々と作業することが多いですが、この仕事では請負先院内のスタッフ職員と交流して、楽しく会話ができるのもやりがいを感じれることの一つです。
以上のように、医療事務請負の仕事は、責任も重大ですが、自分の仕事の結果が即自分に返ってきますので、仕事の目標を達成できた時は、やりきった満足感も大きくなります。