歯科と医科の医療事務は何が違うのか?
歯科医療事務と医科医療事務の違いを端的に言うと次の点が異なります。
- 歯科医療事務:
解剖学的にも範囲が狭く、専門的知識が必要で、診療報酬の種類も少ない。 - 医科医療事務:
診療科目が多く幅広い知識が必要で、診療報酬の種類も多い。
診療報酬請求業務(レセプト業務)は、医科と歯科、それぞれの医療事務の仕事でも重要な主要業務になりますが、診療報酬請求事務での算定方法や投薬については、大半が歯科と医科では大きく異なります。
同じ医療事務なので仕事内容は同じのように思えますが、それぞれの職場によっても大きく違います。
また、歯科と医科とも、それぞれの専門知識を習得しないと、例えば歯科の資格を持っていても医科の実務を行うことはまず無理で、逆の場合も同じです。
それぞれの難易度については、医科も歯科も、それほど差はありませんが、覚える知識の範囲については、医科の方がかなり広範囲な知識を学び身に付けることが必要になってきます。
医科と歯科の医療事務試験の受験者数は、歯科の方が圧倒的に少なく医科はかなり多くなっています。
これは、医療事務の求人募集の数を見ても医科の方が比較的多いということも関係しているようで、以前から歯科より医科の資格試験を受験する人が多いというのが現状です。
希望する就職先が歯科医院の場合は、当たり前ですが最初から歯科を選んでおいた方がいいと思いますが、就職先をスムーズに見つけたいのであれば、医科の資格を目指す方が無難だといえるでしょう。
歯科と医科の医療事務の違いを理解するには?
まず歯科医療事務の仕事内容を理解する
どのような仕事をするの?
歯科医院は診療科目が「歯科」だけですから、規模が小さいことが多く、それだけに受付やレセプト以外にも、さまざまな仕事をこなすことになります。
患者さんに子供が多いことも特徴です。
働ける職場はどんなところ?
歯科は医科に比べて診療所が多いことが特徴です。
また、歯科医院は地方よりも都市部に集中していて、オフィス街から住宅街までさまざまな地域にあります。
試験の出題内容は?
歯科の医療事務では、レセプトの知識以外にも、歯の名称や記号を覚えたり、歯の病気や治療の流れ、治療器具の扱い方などに関する専門的知識を身に付けることが必要になります。
次に医科医療事務の仕事内容を理解する
どのような仕事をするの?
病院や診療所で受付から会計、カルテの管理、レセプト作成などを行います。
規模の小さな病院ではあらゆる仕事をこなさなければなりませんが、大きい病院では仕事が分化・専門化されています。
働ける職場はどんなところ?
大学病院や総合病院のような規模の大きな病院から、内科、外科、小児科といった専門病院や小さな診療所まで、幅広い職場があることが特徴です。
試験の出題内容は?
医科の医療事務では、注射・投薬・検査などの点数計算が試験問題として出題されます。
またカルテを読み取る際に必要となる医学関連用語も学ばなくてはいけません。