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 医療事務の受付業務での患者接遇は、医療機関から見た場合、顧客の立場にある患者と接する業務なので、収益的な側面からも、とても重要な業務です。

そのことから、医療事務職員などは、患者心理を十分理解したうえで思いやりのある対応が基本的に必要となります。

次に患者心理について考察してみましょう。

病気になった場合、どのような気持ちで患者さんは病院を訪れるのでしょうか?
またどのような診療をしてほしいと思っているのでしょうか?

 様々な苦しみ、痛み、不安を抱えて患者さんは医療機関を訪れて来ます。

患者さんが考えていることは主に次のようなことが多いですが、患者さんにより思いは様々です。

  • 痛くない診療をしてほしい
  • 早く治してほしい
  • 良い環境で治療を受けたい
  • 明確な会計をしてほしい

 医療機関には、上記のような患者さんの要求を満足させるように努力することが常に望まれます。

病院の入口で、不安そうに女性が立っていますが、雨も降っているようです。
この病院には初めて来院された患者さんのようですが、どのような対応をすればいいでしょうか?

 医療機関を初めて訪れるときには、様々な不安を抱えて多くの患者さんが来院します。

医療機関の使命は、一刻も早く患者さんを健康な状態に戻してあげることなので、早急に患者さんの不安感を取り除き、精神的、肉体的苦痛を取り去ってあげるようにすることです。

また雨が降ってきているのに傘を持っていないことを患者さんが心配しているかもしれませんし、受診することを何か不安があってためらっているのかもしれません。

 このようなケースでは、患者さんの不快感や不安感を増幅させないような対応をする必要があり、病院職員からできるだけ声掛けをするよう心がけることが大切です。

医療事務職員が勤務先の病院で、朝から気分が良かったので、患者さんに笑顔で挨拶をしたのですが、患者さんはなぜか不機嫌な様子で顔をそむけました。
なぜ患者さんは不機嫌な顔をしたのでしょうか?

 原因は次のようなことが全て考えられますが、基本的には「5項の患者の心理状態を理解できていなかった。」と思うべきです。

  1. 患者さんの性格
  2. 体調が悪かった
  3. 機嫌が悪かった
  4. 患者さんに対する接し方が悪かった
  5. 患者心理を理解できていなかった

 医療事務職員などが患者さんと接する場合、どのようなときも笑顔は必要でこれは患者接遇の基本です。

ただし、病気などの痛みや辛さで気持ちが苦しい患者さんの中には、「自分の苦しい気持ちは健康な人には理解してもらえない」との悲観的な思いを抱いている人もいます。

なので、笑顔で患者さんに挨拶して顔を背けられたとしても不快な気分になるのではなく、患者さんがどのような心理状態でいるのかを考え、その心理状況に配慮した対応をすることが必要になります。

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