領収書の記載・未収金の対応事例|診療報酬請求業務の知識

医療機関交付の領収書について

 病院で交付される領収書は、以前は様々な様式で医療機関ごとに異なっていましたが、現在は、記載内容も同じ様式に統一され、次のように規定されています。

  • 保険医療機関等は、診療報酬点数表の各部単位(レセプトの算定区分)で金額の内訳を分かるようにした医療費内容を記載した領収書を無償で提供しなければならない。
  • 保険医療機関等は、患者から要求があった際は、さらに医療費の内容を詳細に記載した明細書を発行するように努めなければならない。

医療事務の診療報酬点数についての知識があると、領収書を見ただけで診療を受けた際、治療内容がどの金額に反映されているかわかるので請求内容の誤りも発見することができるようになります。

医療機関での未収金について

 医療機関の経営で問題となっていることの一つに、患者が負担することになっている一部負担金の未収があります。

未収については、金額の大小に関わらず全医療機関が抱えている問題で、未収金額も年間で数百億円にもなっています。

 医療機関経営に於いて未収金を増大させることは、経営を圧迫することになり悪影響を及ぼすので、医療事務職員は「未収を発生させないような対応」を事例から学び、常日頃から心がけることが大切です。

未収金が発生する頻度が高い時間帯は、特に夜間などの時間外診療時が多いようです。

医療機関として未収金防止の仕組みを構築すると同時に、受付の対応次第で防止できることも少なくありません。

未収金発生事例と問題点・対応方法について

 では、次のような場合、医療事務としてどう対応すべき必要があるでしょうか?

未収金発生 事例1

医療事務の対応

 患者は体調不良を訴えて自分で深夜2時に来院したので、診察後、薬を投与しました。

夜間担当した医療事務職員は、会計の際に患者が保険証を持参していないということだったので、明日中に保険証を持って来院してもらうようにお願いして帰宅してもらいました。

しかし、翌日以降、患者は1回も来院せず未収金が発生してしまいました。

対応方法の問題点は?

 保険証を持っていないことを受付時に把握した場合は、自費で診療費を一旦支払うことになる旨を患者に説明し、了承を得る必要があること。

診療費の全額支払いが会計時に不可能な場合は、支払える妥当な金額を預かり金として徴収し、保険証を持って後日来院した際に清算することを伝達しておくこと。

対応法1

 免許証をコピーし、診察申込書の記載内容とが合っているかを確認するか、免許証がない場合は自宅に連絡して確認することも有効な手段です。

実際、虚偽内容を診察申込書に記載する悪質な患者もおり、未収にならないようにする為には必要なことです。
このような確認を怠ると、請求すべき患者が特定できなくなり、医療機関が未収金の全額を肩代わりして医業経営が赤字になりかねません。

対応法2

 もし、いくらかの預かり金も会計時に支払えない場合は、家族などに連絡し持参してもらうなどの対応も必要です。

家族まで連絡するの?と思われる方もいると思いますが、未収金を徹底して防ぐには、ここまでの対応が必要になります。

 今回のような事例が発生した場合は、以上のような対応をしておく必要があり、でないと、未収金に繋がる確率が高くなります。

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