1.医療事務の資格試験はレセプト重視と総合的な試験に分かれる

医療事務として就職するには、必要最低限の専門的知識や技能を習得するために医療事務の資格取得講座を受講し、講座が取得目標としている認定試験を受け合格してから職を探すのが一般的です。

但し、医療事務の資格は代表的なものだけでも十種類以上あり、基本的な知識についてはどこの講座でも学ぶ内容は同じですが、レセプト作成技能に重点を置いた専門的なものから、満遍なく総合的に技能を習得さきる資格まで、その特徴は様々です。

有名な試験で具体例を挙げると、
診療報酬請求事務能力認定試験は、レセプト業務の専門技能を中心に審査する試験ですが、医療事務技能審査試験は、レセプト業務に加えて、患者接遇の知識や技能についても審査する試験です。

医療事務の資格試験の特徴は、次の2つに分類されます。

  1. レセプト業務の専門家を目指すもの
  2. 医療事務に関して幅広い業務に対応できるよう総合的に技能習得を目指すもの

まず、自分はどちらの方向を目指すのかを決め、それに合った資格を取得できる講座を受講するようにしましょう。

また、医療事務として就職後キャリアを積み、スキルアップを図る場合は、上位資格や関連資格を目指すこともできます。

実技試験でレセプト作成がある医療事務関連の資格試験としては、医療事務と調剤薬局事務に分かれ、医療事務でも医科と歯科を選択できるもの、医科だけのもの、歯科だけのものに分かれます。

1-1.レセプト業務職が強い主な医療事務の資格種類

十数種類ある医療事務資格の中で、レセプト業務の技能に重点を置いて審査している資格試験は次の通りです。

順位 レセプト業務色
が強い資格
試験の特徴

診療報酬請求事務能力認定試験

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レセプト作成技能に重点を置いた試験

医療事務検定試験

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レセプトを中心とした診療報酬請求の知識を問う試験

医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)

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レセプトに加えて医療事務に必要な総合的知識を問う試験

医療事務管理士(R)技能認定試験

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レセプト、医療制度・法規に関する知識・技能を問う試験

2.医療事務の資格試験は「学科」と「実技」がある

医療事務資格の試験問題は「学科試験」と「実技試験」で成り立っています。

  1. 学科試験:
    医療事務の業務を行うために必要となる知識を審査する試験
  2. 実技試験:
    診療報酬請求業務(レセプト業務)の作成・点検技能を審査する試験

2-1.学科試験の出題内容

 試験範囲の詳細は資格種類によって違いがありますが、3つの範囲に大きく分類でき、この中から問題が出されます。

  1. 医療保険制度、医療機関に関する法律関連知識
  2. 医科は医学・歯科は歯学と、薬学に関する基本知識
  3. 診療報酬請求の仕組み・手順、医療専門用語などの知識

法律関連知識

  • 医療保険制度:国民皆保険制度、医療保険・介護保険の概要
  • 保険医療機関:保険医療機関の指定、医師登録
  • 公費負担医療制度:公的医療費用負担制度の概要
  • 老人保健医療制度:一部負担金の仕組みと概要
  • 療養担当規則:被保険者証の取扱い、保険診療費の受給資格の確認等の規則

医学、歯学、薬学の基礎知識

  • 医学(医科)の知識:人体の構造と各器官、疾病に関する基礎知識
  • 歯学(歯科)の知識:口腔に関する基礎知識
  • 薬学の知識:医療薬についての基礎知識

診療報酬請求事務に関する知識

  • 医療保険請求事務の知識:レセプト作成に関する基礎知識
  • 診療報酬点数表、薬価基準、材料価格基準:点数項目の内容理解、点数表の見方・引き方
  • 医療用語:カルテに記載される名称、診療報酬の必要用語

2-2.実技試験の出題内容

レセプト作成は医療事務のメイン業務になるため、実技試験として必ず実施されています。

実技試験では、カルテや患者の条件が設定され、それに基いたレセプトの作成方法や点検方法に関する出題が行われています。

ほとんどの試験は、受験時に会場へ診療報酬点数表や教材などの参考資料の持ち込みがOKとなっているので、資料を見ながら解答することが可能です。

3.医療事務の資格の位置づけ

3-1.医療事務の資格は全て民間資格

医療事務職は無資格でも就業できますが、資格を取得することは、自分の技能や能力を証明できるので、就職の際にはアピールポイントとなり就業しやすくなるため大きなメリットとなります。

資格取得により、客観的に個人の実力を把握できるので、医療機関でも医療事務を採用する際、判断基準の一つとしているところもあります。

資格は、次の3つに分類できますが、医療事務資格は現在全て民間資格になります。

  1. 国家資格:国が認定する資格です。
  2. 公的資格:地方自治体・財団法人・社団法人などが試験を実施し管轄官庁で認定する資格です。
  3. 民間資格:民間企業や団体などが独自基準を設定して実施し認定する資格です。

さらに、業務遂行の可否、名称使用の可否の観点から次の2つに分類できますが、医療事務資格は、両方とも該当していません。

  1. 業務独占の資格:
    医師や看護師のように資格取得者のみがその業務を行える資格。
  2. 名称独占の資格:
    介護福祉士のように資格取得者のみが、その資格名称を使用できる資格。

3-2.医療事務講座の受講から資格取得し就職するまでの流れ

  1. スクール・講座の検討
  2. スクール入学、通信講座又は通学講座の受講
  3. 講座カリキュラムの修了
    受験対策セミナーや指導を受けれるスクールもある。
  4. 資格試験を受験
    資格試験の種類により、試験の日程や実施頻度は異なる。
  5. 医療事務の資格取得
    自社で就業サポートを行っているスクールや、提携先派遣会社へ登録できるスクールも多い。
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