患者と円滑な人間関係を築き意思疎通を図るには

医療事務・医療従事者と患者との人間関係を把握するには

人間関係の状態把握を行う

 受付の医療事務、医療専門職、スタッフが患者さんと上手くコミュニケーションを取り、良い対人関係を築くには、まず自分自身をよく理解し、患者との関係はどのような状態にあるのかを把握することから始めます。

人の価値観・意思・考え方・思い・感性・感情は個人により全て異なります。

人間関係とは、各個人の異なる価値観や思いを理解し合った上で他人とも心を繋ぎ、どう関わり合っていくかということなりますが、人間関係が上手くいくか、いかないかは、当人同士の人間性が大きく影響します。

しかし、自分の好きな人や知っている人には、親切で丁寧に接するが、そうでない人に対しては無関心になりがちであるというのが一般的な私たちの傾向です。

よって、他人と円滑なコミュニケーションを図るためには、互いに心中を深く理解し合えるように努力する必要があります。

そのためには、患者と自分との人間関係がどのような状態にあるのかを知ることが大切です。

心理学では「ジョハリの4つの窓」を利用して、この関係性を把握しますが、この方法は当然医療職と患者との関係にも応用できます。

本人は認識している 本人は認識していない
相手は認識している

開放された状態
深く相互理解し合っている最善の状態。

気づいていない状態
気がついていないのは自分だけで、相手は気づいている状態。

相手は認識している

閉じた(秘密)状態
自分は気付いているが、心をオープンにできず相手には自分をさらけ出せずに心が閉じた状態。

双方とも気付いていない(未知)状態
双方が深く理解し合っていくことで、新たな発見や関係に繋がる可能性がある状態。

このような方法で、現在における患者との対人関係の程度を把握し、開放された状態以外にある場合は、改善していく努力をすることで円満な人間関係を構築することに繋げることも可能になります。

医師と医療関連スタッフとの人間関係

 医療機関などの組織内での人間関係は、自分が所属する部門やグループの権限や利益を優先することにこだわり、排他的な状態に陥ることが多いので、患者中心の医療サービスを行うにはどうあるべきか、どう連携・協力すべきかを考えていくことが重要です。

医師と患者との人間関係

 医師と患者が信頼し合える人間関係があってこそ、良質な医療サービスを提供することが出来ます。

医師は医療に関する専門家で高度な知識や技量を有し、原則、患者に病状や治療方針や内容について説明を行ってから診療を開始します。

 しかし、多くの患者は医療知識の理解が浅く病気ということも影響し、理解力や判断力が衰えていることも少なくないため、診療は医師に全面依存し、自分は関心を持たないという一方通行的な関係に陥りがちです。

なので、医師・医療スタッフ・患者との間で相互的な信頼や理解を深めるには、医師は患者が納得・理解できるよう治療内容を十分説明し、患者も任せっぱなしにするのではなく、自分で提示された診療方法を選び決めるというように、医師と患者双方共に責任を果たしていくことが求められます。

患者とのコミュニケーションの取り方

 患者と良好なコミュニケーションを図るには、まず自分から話しかけ心をオープンにすることが第一です。

次に相手の気持ちを理解できるように努力していくことが求められますが、根本的に人が好きであるという意識や姿勢がなければ相互理解は深まりません。

患者さんと接する場合は、笑顔と明るい表情、柔和な言動を取りながら協調性を大切にして話しかけます。

患者さんと気軽に何でも話し合えるようになるには、最初に自分から心をオープンにすることが重要で、次のような点に注意したいものです。

  1. 患者はこういう人だと勝手に思い込み決めつけて接しないこと。
  2. 約束事は厳守し、絶対に嘘は言わないいこと。
  3. 社会一般常識や礼儀作法は守ること。
  4. 患者の話や意見には、耳を傾け聴き上手になること。
  5. 患者に説明・連絡する場合は、正しく簡潔に分かりやすく話すこと。
  6. 患者の立場や実情を考慮して、行動したり発言すること。
  7. うっかりミスや単純ミスを起こさないようにすること。

ホスピタリティの習得方法

正しい意識と態度で患者と接すること

 ホスピタリティを自分のものとするには、正しい意識と取り組み態度で仕事を行うことが重要です。

正しい意識とは

病気や怪我で心も体も弱っている患者に対して、「自分のことを第一に考え心温まる対応をしてくれている」と感じてもらうためには、次のようなことを意識して患者と接することがポイントです。

  • 患者とその周囲をよく観察する。
  • 患者の不安感を軽減するためによく声かけを行い気をかける。
  • 患者の立場や目線で考えて行動する。
  • 単純なミスや軽率な間違いはしない。

正しい取り組み姿勢とは

  • 単純ミスを起こさない正確性
  • 何事も自分が最終的に責任を取るという責任感
  • 患者の個人情報やプライバシーを他言しない秘密厳守

ホスピタリティを身に付けていく過程

 ホスピタリティを身に付けていく具体的な手段は、職種により異なります。

但し、基本的な考え方は同じで、下記の4つの段階を順次経ていくことがポイントです。

段階 項目
STEP1 自分自身を理解し、可能性に気付く段階
STEP2 自主的に行動し、自分で責任をとるという自立意識をもつ段階
STEP3 相手の立場を考えて話したり行動することの大切さを理解できる段階
STEP4 患者と喜びを共感できる段階
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