医療秘書とは医療事務と秘書の専門知識や技能を活かし、医師や看護師をサポート・アシストする仕事で、配属先の部署では、様々な業務を行う必要があり専門性が問われる職種です。
英語能力が院長秘書には必要となることも
大学病院や総合病院などの規模の大きい医療機関の院長秘書に就いた場合、外国の医師団が病院を訪問したり、海外で開催される学術学会などがある場合、医師に同行するケースもあります。
このような場合は、英会話を通訳したり、英文を翻訳したりすることが必要になることもあります。
なので、院長秘書として求人募集する際に、英語検定2級以上の資格を所持していることなどが、採用条件にうたわれている場合も少なくありません。
診療科に関する知識が医局秘書には必要となることも
医局は、規模の大きい病院に設けられていることが多く、各診療科の医師が休憩したり書類などの事務仕事を行う際に使用する部屋です。
医局は、診療科別に設けられているので、医局秘書は、担当する診療科目についての専門的知識も身に付けておくことが必要になります。
医師をサポートするのが主業務になるため、各種資料・書類の整理や管理、日程スケジュール管理、医局で開催される会議の準備や片づけなどを要領よくこなしていきます。
事務的サポートが多い看護部長秘書
看護師は、医療現場で医師と一緒に患者の診療に携わることが多く、事務的処理を全てこなすことは難しいため、医療秘書を採用してサポートさせることもあります。
看護師の中でも看護部長は多くの看護師の上司になり、看護部長秘書は部長直属で仕事を行うことになります。
また、看護部長の場合は多くの看護師を束ねる管理者という役職上、会議など管理業務が多いため、会議の準備・片付け・議事録作成なども看護部長秘書が担う業務の一つです。
この他にも医療秘書共通の仕事になる電話応対やスケジュール管理などの業務もあります。
スケジュール管理は秘書業務の中でも多くを占める
医療秘書の仕事でスケジュール管理は基本的業務
スケジュール管理は、医療秘書の仕事の内でも、一番占める割合が多い業務で、一般企業の秘書と同じで重要な仕事になります。
医師や看護師には、出来る限り医療行為に携わる時間を多くとれるよう、業務全体の流れを把握し優先順位を決めるなどの管理をしっかり行うことが医療秘書には求められます。
時間のロスを省き効率的に診療ができるようにすることで、最終的に充実した医療サービスを提供でき、患者満足度の向上につなげることが可能になります。
医師や看護師は、外来患者の診察、入院患者の手術や回診などで日々忙しい状況が続くので、医療秘書は、この業務日程と重ならないように他の予定を調整する必要があります。
実際、秘書のサポート無しで、医師や看護師が全て自分で確認するのは簡単なことではありません。
スケジュール表の種類と作成方法
医療秘書が作成・管理すべきスケジュール表には、年間・月間・週間単位の日程表や予定表、業務分担表、手術予定表、診察予約表など様々な資料があり、管理目的に応じ適切に使用する必要があります。
また、スケジュール表を作成・管理する場合は、調整・確認をしかりと行うことが大切です。
特に医師は、日時の厳守が求められる会議や学会などがあるので、開催場所や開始時間など絶対に間違えることはできません。
会議では、必要書類や出欠確認などの書類提出を行ったり、その他いろいろな事務的処理も行うので、仕事内容を調整し、時間をとれるようにしながら業務を進める必要があります。
パソコンスキルは医療秘書の必須技能
医療秘書はスケジュール表・書類・資料などの作成業務が多いので、ワード・エクセル・パワーポイントなどのパソコンスキルは必須になります。
最近の医療機関は、ホームページを公開している病院も多く、場合によっては基本的なHTMLやCSSなどホームページ作成スキルが必要な場合もあります。
医療秘書の種類と主な職場と業務内容
種類 |
主な業務 |
主な職場 |
院長秘書 |
一般企業の秘書と同程度の知識や技能が必要で、院長秘書として業務範囲は広くなります。
|
大学病院や総合病院など規模の大きい医療機関の院長室になります。 |
医局秘書 |
医局は各診療科を担当する医師らが使用する事務所や控室のような場所ですが、医局内の医師の勤怠管理、事務処理などを医局秘書がサポートします。
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大きい医療機関では、医局が診療科目別に設けられ、医療秘書も各診療科に配置される場合があります。 |
看護部長秘書 |
|
看護部長室で看護部長から直接指示を受けて仕事をする場合が多く、医療事務職員が医事課より配属される場合もあります。 |
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